三宅相舟書作展「相舟のかな」をみる
2009年 12月 06日
展覧会は 相舟氏の筆によって「百人一首」と「佐竹本三十六歌仙」の全作が一堂に会す贅沢なもの。一枚一枚に感性を遊ばせながらも、その全体の統一を目指す不可思議な気力。歌の作者でもない書家が墨色にこめるこのエネルギーはどこから来るのか。ときおり相舟氏から聞かされてきた精神論を思いおこしながら、九十分ほど眼福を味わった。「相舟のかな」という自負がまぶしかった。
帰途は伊東屋に寄って来年の日記を求め、丸ノ内線にて帰宅。
山里は冬ぞ淋しさまさりける人目も草もかれぬと思へば (宗于・古今・冬)
美術館出れば街騒日記買ふ 海 紅