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坂の上の雲◆泣きにゆく場所

 司馬遼太郎の『坂の上の雲』(産経新聞連載。昭47完結)がTVドラマ化されて、第2回まで放送された(NHK)。新聞連載時はむろん読んでいない。昭和五十年に俳文芸研究会の傍聴を許されて、井本農一研究室に通うようになって、その研究会の先生たちの座談に、ときどきこの小説がのぼった。聞き耳を立てながらも、話題に加わることは憚かられたので、しばらくしてから購入して読んだ。
 好古も真之も子規も、みんな龍馬だった。六十年安保の樺美智子も、七十年安保の籠城でインスタントラーメンを作りながら『戦争と平和』を読んでいたY子も、みんな龍馬だった。以後龍馬を見ない。龍馬を生み出さないことが、文部行政の智恵になったのだろう。『坂の上の雲』はボクがときどき泣きにゆく場所である。

  去年今年貫く棒の如きもの   虚 子(六百五十句)
Commented by letterstand at 2009-12-08 17:31
はじめまして。
手書きの「手紙」を取り扱うお店をはじめました。
「待つ」ことを楽しむ、をキーワードに、のんびりとした
「手紙のある暮らし」を営んでいきます。
ご興味ありましたら、ご覧ください。
コメント欄より失礼いたしました。

LETTER STAND
by bashomeeting | 2009-12-08 11:17 | Comments(1)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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