夢をあきらめないで5◆英授研の例会に参加しました(東洋大教育サークル「TONO」の活動記録)
2010年 03月 29日
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3/13(土) 英授研(英語授業研究学会)161回例会「新任教員特集」
15:00~17:50 神奈川大学
内容:「新任教員による授業研究と相談室ー1年間の実践と今後の課題」
(1)中学校「自己表現につながる音読指導を目指して」
(2)高等学校「定時制高校での初任者としての1年を振り返り」
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新任の先生で、研究会の場で発表をする人のレベルとは、いったいどれだけすごいものなのであろうか?という疑問と期待を胸に、神奈川大学まで足を運んだのですが、実際は自分の期待以上のものを学ぶことができました。
神奈川大学には、英語教育で著名な高橋一幸先生がいます。発表者二名は共に高橋先生の元ゼミ生でありました。
【オールイングリッシュの中学英語の授業】
最初に見せていただいたのが、中学の英語授業発表でした。ビデオを中心とした発表だったのですが、その授業はとても新任の先生とは思えないものでした。ほとんどオールイングリッシュで進められている、テンポがものすごくよく、空白の時間がほとんどない、生徒に何度も英語を使わせている、生徒はとても声がでている、
そんな授業でした。私も来年度から教壇に立つことになりますが、この日見た授業を目標・モデルとして、授業をしていきたいと思いました。
加えて、授業のすばらしさだけでなく、<育てたい生徒像><年間の目標>までしっかりと立てられ、それを指針として授業をしている姿勢に、私はさらに感銘を懐きました。私も頭の中にモヤモヤと浮かんでいるだけの育てたい生徒像を明確にし、しっかりと指針を立てて先を見据えて授業をできるようにしていきたいです。
また、見せていただいた授業から、たくさんのアイディアを得ることができたので、少しでも自分の授業に還元していけたらと思います。
【現実の厳しさを教えていただいた定時制高校の授業】
私は最初、「定時制」とは、夜間の学校というイメージしかもっていなかったのですが、今回の発表で定時制高校のたいへんさを知ることができたように思います。
学力の極めて低い子、問題行動を数多く繰り返す子、不登校の子、様々な問題を抱えた子が多く在籍している学校、それが、定時制の学校でもある。このような考え方が新しく自分の中にインプットされました。ただ、そのような学校に新任の女の先生が勤めるということは本当に厳しいことであると心から思いました。授業を進
めることも困難な実態をビデオという形で、私は今回見せていただくことができました。幸運であったと思います。
しかし、そのような環境の中で、悩み、がんばっている発表者の方が、参加者の人たちに伝えたかったことは、とても感動的なものでした。
「私はあの子たちが可愛くてしょうがない」「口が悪い、悪さをするのは、愛情が足りていないから、かまってほしいからだ」「生徒たちはたくさん与えてくれているのに、私は何も返してあげられない」そんな言葉が何度も私の心に届いてきました。
この発表を通して、「厳しい現実」を知ることができました。そして、「生徒をこれだけ愛している先生がいる」ということも知りました。それも新任の先生でです。私は、いかに、自分が甘い考えを持った人間であるのかを思い知らされました。本気で生徒の気持ちを考え、理解しようとする姿勢がなければ、どんなに授業の指導法を身につけたところで、何の価値もないのかもしれない。教師をする、授業をする上でもっとも大切なことを教えていただいたセミナーであったと感じました。
【豪華な懇親会】
例会後に、懇親会があったのですが、3人で勇気を振り絞って参加することにしました。そこでは、数々の著名な先生方と直にお話できるというすばらしい機会を得ることができました。田尻悟郎先生、高橋一幸先生、太田洋先生、久保野雅史先生など、本や雑誌、DVDでしかお目にかかれないような先生方であったので、夢のような時間を過ごすことができました。もちろん、今回発表された新任の先生方ともお話することができ、現場の多くのリアルな話をきくこともできました。この日は、研究会の魅力を肌でたっぷりと感じることができた一日であったように思います。
―代表大野正博君より谷地への報告―