新方丈記3◆春の月
2011年 03月 20日
大地震のために、茨城から避難してきた娘が言った。電力不足を解消する目的で、東京電力が打ち出した計画停電なるものによって、夕食を済ますか済まさないかの時刻に、家族で寝てしまうことにしたときのことばである。地震が起きて、よいことなど何もないこのごろだが、あえてさがせば、月の明るさに娘が気づいたことは悪くない。
今宵の春月はたしか満月である。
手枕に身を愛す也おぼろ月 蕪村(新五子稿)
2011年 03月 20日
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