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新方丈記10◆『写真で歩く奥の細道』を編んで、あらためて思ったこと

 芭蕉が終生西行にあこがれたということを疑う者はない。だが西行はたしかに出家し、芭蕉は出家しなかった。出家への思いは強かったが、ついに出家するほどの出逢いに恵まれなかった。西行は、和歌が仏道を展開する有効な手段であるという考え方、つまり和歌陀羅尼(狂言綺語による密教の展開)という考え方に従った生き方をした。西行にとって、その先人の名に価するのは白楽天であった。しかし芭蕉の背中をそこまで押すものはなかった。それが、歌枕探訪という旅をつくりだしたのだと思う。
 出家と在家の違いがここにある。
by bashomeeting | 2011-04-07 21:45 | Comments(0)

芭蕉会議の谷地海紅(本名は快一)のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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