新方丈記16◆As it is―原子力発電所の廃止を
2011年 04月 30日
「自然」はまた「ありのまま」の状態、つまりThe state as it isを意味するとも教えられた。つまり、大震災の前も後も、桜の蕾のころも落花のころも、等しく「自然」であり「ありのまま」であり、As it isなのである。
とすれば、復興とか再生ということばで過去に戻る道筋は捨て、人間を含めた「ありのまま」を、あらたに創造し、建設するプロセスを歩むことが、いま生きて悲歎にくれている人生を肯定する唯一の道であるように思う。そのためにまず、人智の愚かさを露呈した原子力発電の廃止宣言が不可欠であることは言うまでもない。
……人よ、跡始末のできないことをしてはならぬ。
蝌蚪生れ大学生も新学期 素十