巣ツバメの最期
2011年 06月 29日
再び親ツバメの威嚇する声に気づいて、電信柱を見上げると、カラスがそしらぬ様子で遠くを見ている。ツバメの襲撃など問題にしていない顔だ。こうして、今年のツバメの子育ては失敗に終わった。親ツバメは、これからどうするのだろう。雛がいなくなったはずの巣を訪ねては、またどこかへと飛んでゆく。そんなことを繰り返しているが、もうボクを威嚇することもない。六月二十七日の朝のことであった。
六日後の朝、巣の真下にあるプランターの中に、まだ孵化していない卵をひとつ見つけた。ウズラの卵の三分の二ほどの楕円形である。ちなみに、巣の外形はまだ立派に整っている。
半夏生咲きけり梅雨もほゞなかば 素十