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今年は無月か

 明日は台風ということなので十五夜は期待できない。それならということで、今宵十四日の月を見て眠ることにする。時ならぬ朧月であった。先週の日本文学文化特講という講義で九十分間明月の話をして、ぜひ三十日の月を見てほしいと言ったのだが、彼らも台風が来ることに気づいて、今宵の月をながめているだろうか。

  十五夜に蒔いてをりしは何ならん    戸井田和子
  十五夜の厩に馬の顔二つ         橋本 疎枝
  十五夜が牛産まる日と戸に記す     長沼みちよし
  墓いかに良夜いかにと思ふなり     堀  みのる
  選びたる大きな芋を月にあげ      鈴木  雨滴
  蜘蛛の巣に蜘蛛の出てゐる良夜かな 沢井山帰来
  アパートの交はりうすき良夜かな    宮本  公彦
  大根の大きくなりし良夜かな       室生 砺川
  追伸は若しも無月の時のこと      田中 都南
  鴨少し鳴きていよいよ無月らし      鷺   孝童
  濡縁のまた濡れてきし無月かな     小林貞一郎
  ががんぼのガラス戸叩く無月かな    水野 温子
Commented by 荻原貴美 at 2012-10-01 12:19 x
十三夜月を見ていました。京都が颱風に見舞われる前夜。上弦で微かに歪んだ月です。月見とは不思議です。ただただ、ずーっと月を見ているだけで、放心したようになり、充たされた心地になりました。
by bashomeeting | 2012-09-29 21:10 | Comments(1)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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