人気ブログランキング | 話題のタグを見る

受けとめてくれる座◆白山句会で横浜を吟行

 十月十三日(土)の白山句会は横浜で、会場は山手234番館だった。この町は見どころに事欠かないので、幹事さん案内の吟行コースをめぐって、佳句をものした人もいた。

 ボクといえば、一人で一時間ほど海をながめた。北海道の真ん中に生まれ育ったので、いくつになっても海は新鮮なのだ。海をながめ尽くして、外人墓地に沿って歩くと、会場は元町公園前というバス停のそばにあった。このあたりの住居は周囲の自然にとけこんで美しい。スニーカーをスリッパに履き替えて234番館に入ると、階下の部屋では蓄音器と言ってよいような懐かしい装置で、懐かしい曲を鑑賞する会が催され、二階の句会場の隣では個展がひらかれていた。一瞬、軽井沢の夏の記憶がよぎる。

 このところボクは、句を詠む前に心を満たしたいなどと言う。満たされて出てくる言葉はみんな美しいなどとも言う。座の文学という世界の魅力はそれなのだと思う。余暇が学問の対象になって観光学が人気になり、カルチャー教室なども盛況のようだが、それで心が満たされるとは思えない。満たされて出てくる言葉を受けとめてくれる座(table)があることに心から感謝している。

  浜風のふはりと秋の風に乗る
  波音の残してゆきぬ秋の風(原案)
  波音を残してゆきぬ秋の風(改案)
  海も空も果てしなきもの暮の秋
  十字架を刻む墓山粧へる
  懐メロが流れ木の実がころげをり

 「波音の」を「波音を」と糺してくれたのは安居正浩さんである。
Commented by 小出富子 at 2012-10-16 23:29 x
谷地先生
 横浜吟行ではお世話様になりまして有り難うございました。海・ゆりかもめ・文学館・資料館・墓地・教会と満載で句の元になるのに事欠かない吟行でした。
海風の心地よさ癖になりそうです。
by bashomeeting | 2012-10-15 12:31 | Comments(1)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


by bashomeeting