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講演◆旅は芭蕉に何をもたらしたか― 『おくのほそ道』を軸にして―

 栃木県歴史文化研究会の第24回大会で講演した(於栃木県立博物館 8.30)。昨年の「黒羽芭蕉の里全国俳句大会」の話と同題。黒羽で聞いてくれた史学者araさんが、もうすこし詳しく話せということでこうなった。
 すなわち、『おくのほそ道』に収められる句々は、ゆかりの地において御当地ソングのように親しまれることはあっても、芭蕉の生涯における意味が問われることは少ない。そこで、名作の名をほしいままにしている『おくのほそ道』を批判的に読みつつ、「軽み」と言われる晩年の作風に及んだ。そして、作風の変化は人生の変化であること、変化する理由は芭蕉がそれだけ自分の命に誠実であったからという結論。同じテーマで話すことが、ボク自身がより深くものを考える機会になる。ありがたい一日だった。会場の博物館はちょうど「とちぎの鉱物」という企画展をやっていた。知らない分野を覗くのもおもしろい。駅で肉の多い餃子、野菜の多い餃子を買って帰途についた。



by bashomeeting | 2014-09-12 09:11 | Comments(0)

芭蕉会議の谷地海紅(快一)のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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