ひとり歩き◆市川雅彦日本画作品展から無花果句会へ
2014年 09月 29日
丸ノ内線の銀座を地上に出て中央通りを歩き、まず六丁目の菊水に立ち寄る。折れてしまったブライアのマウスピースを取り替えてもらうのだ。
それから一本ウラの金春通りを新橋方向へ歩く。Gallery美庵は江戸指物の平つかビルの五階だった。エレベータで男性と一緒になる。それが市川雅彦氏であることはすぐにわかった。弟君と懇意にしているからである。
画はすべてカッパドキア(トルコ)をモチーフにして、人は見当たらないが、画布全体の色彩にあたたかな人の暮らしを縫い込んであるという印象。むかし子どもに読み聞かせたムーミン、中国で目にした似たような住居を思い出した。恥ずかしながら、思い出したことをそのまま市川氏に話した。芝居・音楽・絵画などで、絵の話題がもっとも苦手なのである。
どれも抱えて持ち帰れそうな親しみを覚えつつ、絵は一部屋に一枚で十分だなと思った。可愛らしいギャラリーに十数部屋分の絵がところ狭しと並んでいたのだ。
高速道の下をくぐり、外堀通りの四つ角にある宮越屋で珈琲を飲んでから句会へと向かった。宮越屋は札幌が本店の濃い珈琲の店である。御嶽山噴火のことは帰宅後に聞かされた。
露を見るやうになりしはこの句以後
朝顔を這はせて道をせばめ住む
秋の日の置き忘れたる本ぬくし
どうしても似て来るおかめ南瓜かな
南瓜飯家族がそろふこと嬉し