Requiem◆江田浩司歌集『逝きし者のやうに』
2014年 10月 04日
紅花とふ俳号を虚子に賜りて風花のごとき俳句をなしぬ
あをぞらを自在に飛べる雪片のきよき墓標をなさむ紅花忌
北寿老仙をいたみて啼ける雉子なり師の学恩に報はざる身も
▶▶江田浩司歌集『逝きし者のやうに』の「村松友次先生を哀悼する」という章から。本書は平成26年(2014)9月、北冬社刊。塚本邦雄・山中智恵子・近藤芳美・北村太郎・多田智満子・村松友次・荒川修作・中川幸夫その他、作者の精神史を支えた古人を追悼する。その中に実父、そして与謝蕪村を含む。なお仮に歌集と紹介したが、集中に俳句2句、詩1篇があり。