姿情を求めて2◆季寄せ
2016年 05月 10日
人間が「天然の変」をどのように感じてきたかを知るために、これをぜひ用意してください。なお、五月締め切りの兼題(金魚・螢袋)は和歌の時代までさかのぼれる言葉ではありませんが、「季寄せ」を求める際はぜひ和歌の用例から説き起こしているものを選びましょう。納得できるものがない場合は、『古今和歌集』『新古今和歌集』の類を座右に置きましょう。言葉に歴史が与えてきた美学(言葉で現実を美しく切りとるこころ)を持たないと、作品に共鳴することはできないからです。共鳴できない以上、他人に共鳴してもらえる作品を作ることは無理でしょう。逆に、例句はむしろ読まないことをすすめます。
ちなみに、前回のB句は「貧乏」を、D句は「流人墓(のあわれ)」を詠んだものでしょう。
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