この人の一句◆片山由美子句集『飛英』角川書店刊
置けばもう手に取ることのなき木の実
花の名を呪文のごとく花野ゆく
眠らねば明日とはならず遠蛙
犬小屋の外で寝る犬夏の月
折りとれば芒を風の離れゆく
山茶花や降りることなき駅となり
門灯の照らしてゐたる春の泥
甘酒や雨の中なる旧街道
綿虫やひとりになれば見ゆるもの
しやぼん玉触れたきものに触れて割れ
抱かれて子猫のかたち定まらず
石拾ひゆく七月の外ヶ浜
▶▶片山由美子句集『飛英』。書名はヒエイと読む(たぶん)。群青のカバーに花片を散らしてあるから、飛花・落花に同じと思われるが、用例を知らず。しかし通読して、その含意は十分に汲みとった。前著『香雨』をいただいてから七年とあり、過ぎゆく時の速さに驚く。あとがきに、鷹羽狩行主宰誌『狩』終刊。その後継誌として『香雨』が創刊され、主宰として活躍の由が記される。あちこちで平成から令和への転生が行われている。帯に自選十二句を抽出して掲げる。それに倣ってボクの好きな句を十二句あげて遊んでみた。角川書店、令和元年(2019)9月刊。
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