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なぜ俳句を詠むのかⅣ◆素十「人間を養うために・・・」

 お前には俳句を教えるのではない。人間を養うために俳句を教えるのだ。本当は人間が出来てから俳句を習う方がいいんだが、それでは間に合わんからナ。

▶▶高野素十が門下に説いた発言。長谷川耕畝「沐猴而冠」(モツコウジカン/モツコウニシテカンムリス)より抽出。長谷川耕畝著『俳人高野素十との三十年』(新潟俳句会叢書37、新潟雪書房刊、H15.12〉所収。ちなみに「沐猴而冠」の「沐猴」は猿の類の意。四字熟語は「外見は立派でも内実が伴わない人物の譬え」。いわゆる「項羽と劉邦」の項羽が、秦を破り関中(秦の都が置かれた地味豊かな地。陝西省)を手に入れたにもかかわらず、故郷へ錦を飾りたがる様子を見た武将が、項羽を揶揄したことば。人間の皮をかぶった猿、しょせん天下を治める器ではない愚か者。(史記・項羽本紀)
by bashomeeting | 2020-06-13 18:30 | Comments(0)

芭蕉会議の谷地海紅(快一)のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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