蛍を見にでかけた
2021年 06月 30日
それでも、そのバイパスを横切って里山沿いを数分入ると、蛍が飛び交っている。そういう自然に三十年ほど親しんできたが、去年はかろうじて二匹を確認するのみであった。
二日前に、今年はもう見られないだろうと、なかばあきらめ気分で出掛けると、同じ里山の小流れにやはり二匹をたしかめることができた。平家蛍であった。来年はどうであろうか。
音もせで思ひにもゆる蛍こそ鳴く虫よりも哀れなりけれ(源重之・後拾遺)
物思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる玉かとぞ見る(和泉式部・後拾遺)

「物思へば・」歌に、出会ったとき、「あくがれる」ということの意味を知って衝撃に近いものを感じました。それ以来この歌は、気にかかる歌でしたので、先生のブログに取り上げられて嬉しくなりました。
源重之「音もせで」は、今回初めて知りました。「哀れ」のある、思いの深い歌にまた出会った感じです。
有難うございました。