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紹介◆中川四明の『四明句集』(ふらんす堂)


 噂に聞いていた中川四明の『四明句集』(ふらんす堂、R3.7.1)をいただいた。坪内稔典さんの大阪俳句史研究会の編になる。
 四ヶ月前に根本文子さんの労作『正岡子規研究―中川四明を軸として―』(笠間書院)が出ていて、なんだか時代が四明を欲している気がして嬉しい。
 四季の句を二句ずつあげてみます。

    春雨の音の嬉しき幕間かな
    物かはと女わたりぬはるの水
    涼しさや鑓水に灯の走りゆく
    笠二つ一つは立ちぬ田草取
    後から猫が鳴きけり秋の暮
    菊の香や石器あつむる考古癖
    古本をさがしてあるくこはるかな
    鉢叩応仁の乱過ぎしより

 イイ句ですね。

 

by bashomeeting | 2021-07-06 17:37 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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