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我がいそしみはむくわれにけり

 帰省中にたくさん蜻蛉を見たので、帰宅後、季節ごとにE-mailに刷り込んでいる句を「とんぼうの宙に残りて覚束な」に差し替えたところ、I君が蜻蛉の竹民芸品を贈ってくれた。〈…メール末尾の句を読んだら、これを見せたくなったので〉とあった。釣り合い人形、つまり弥次郎兵衛の一種で、木の枝にとまった二匹が、机上に届くわずかな秋風にも揺れて見せる。〈これを見ていると、重心とか、バランスの大切さを思う〉ともあった。

 三月に卒業された根本文子さんが、卒業論文を自費製本されて、一冊贈ってくださった。『芭蕉発句研究―花の季題をめぐって―』である。芭蕉の句の新しさを、どこに見届けるべきかという問題を、縦題の考察によって明らかにしたもの。書き添えられた〈母に見せ、父にも供え、弟と妹に渡したい〉の一言が、この人の向学心をよくあらわしている。

   せむとして成し得し今日のよろこびにわが勤しみは酬はれにけり(空穂・冬木原)

 今日と明日は卒業生と箱根から由比・興津あたりに遊ぶ。
by bashomeeting | 2006-08-26 06:05 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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