江岸寺の句碑
2007年 04月 17日
本堂に向かって右脇の植え込みに古い句碑があって、読めというから読んで、同行のAさんに書きとめてもらった。碑面は次の通りで、梅翁(西山宗因の俳号)を継ぐ「謄雲庵厄簾」という俳諧師のものとわかるが、「厄」は難読である。江戸談林七世は一陽井素外(文政六年〈1823〉没)だから、その後継。しかし手許の資料で「謄雲庵」の詳細はわからない。
現 世
おもしろや月ゆき
花に渡る世は
謄 雲 庵
俳諧談林梅翁八世
厄 簾
辞 世
長々の御世話に
なりぬ雪月花
碑陰に「安政五年戊午年十月」とあり、建碑に関わった門人連中の名がある。安政五年は西暦1858年。以上、手控えに書きとどめておく。なお、「長々」の踊り字は平仮名「く」の縦長に見えるものだが、横書きの制約から「々」とした。