「ゐる筈はなし」(7/27)と呟いてから一ヶ月以上が過ぎた。まるでこの日誌にも夏休みがあったかのような空白であるが、実はそうではない。面接授業・墓参に加えて業務命令に似た講演、すすんで引き受けた講話、そして予期せぬ出来事など、平生では割り込むことのできない事柄が待ちかまえていたかのように押し寄せた。それをあくせくこなして、坂を転げてゆく季節はずれの雪だるまのように、ただ混沌の固まりとなって膨らんで、そう、今は平地にとどまっているものの、混沌のまま小さくなってゆく雪だるまのようだ。だが、このまま溶けてしまっては、転げ落ちてきた意味がない。