私は平成12年度に今の職場に加わった。そこで命ぜられた仕事のひとつに文芸創作という科目がある。命ぜられた理由は、平成11年度まで所属していた学科で類似の講座を受け持っていたからだろう。この平成19年度いっぱいで、その科目担当を交代することになった。そこで、その八年間のささやかな歴史をふりかえるために、この場を借りようと思う。題して「最近和洋詩歌考現学」という。これは「いまどきのにんげんのうたを考える」と読む。ふりかえる内容にふさわしい名称かどうかはわからないが、開講当初の志を忘れないためにそうすることにした。思い出しながらの記録なので不定期になるし、尻切れトンボに終わるかもしれないが、総括は受講生との約束でもあるから出来るかぎりのことを試みる。