「わくわく題詠鳩の会」の会報では、巻頭に先人の名言を掲げて、句作の刺激にしてもらっている。三十五号で「詞にて心を詠まむとすると、心のままに詞のにほひゆくとは、変はれるところあるにこそ」(為兼・為兼卿和歌抄)という一節を示したところ、多少の反響があったので、この日誌にも保存することにした。京極為兼は、〈美しいことばに頼って感動を歌にしようとするのと、感動を詠むにつれて、ことばが美しい光を放つのとは、別である。ことばは感動によって光を放つ〉と説いているように思う。芭蕉の教えに似ている気がする。思えば出るよ、というボクのくちぐせにも似ているように思う。