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常世へ11―あらましかばと思ふ人

 英国から戻った(ひ)君に訃報を伝えたところ、折り返しお悔やみの手紙があり、〈まさしく、世の中にあらましかばと思ふ人なきが多くもなりにけるかな(為頼・拾遺・哀傷)、の感を強くします〉とあった。

 ボクもまた、

  呆然と一人静の二三十      海紅
  人悼む一人静のひとりづつ    同
  夕やみの一人静のひとりかな  同

〔為頼〕藤原為頼。平安時代の歌人。長徳四年(994)没、享年未詳。堤中納言兼輔の孫。紫式部の伯父。掲出の歌は『拾遺集』の前書に「昔見侍りし人々おほく亡くなりたることを嘆くを見侍りて」とあり、疫病で大切な人々を亡くした悲しみを詠む。藤原公任と親しく、同集には公任の返歌がある。家集『為頼集』。
by bashomeeting | 2009-03-29 17:11 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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