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2010年 08月 18日 ( 1 )

 私にも〈逢ふことのなかりし兄〉が二人おります。過日実家の墓掃除にまいりましたところ、地蔵型の墓石、このような表現が正しいのかわかりませんが、数体が雪の重みで倒れておりました。子供のうちに亡くなったことを示す地蔵さん、その中の二つが私のすぐ上の兄たちのものだということは知っておりましたが、先生の句が頭にあったせいか、このたびは普段とは違う感慨をもちました。ジフテリアにより五歳で亡くなった長兄と、ゼロ歳で亡くなった次兄、もしこの兄たちが元気に育っていたなら、私はこの世に存在していなかったかもしれません。自力で今ここにいるわけではなく、さまざまな見えない力によって、今を生きさせていただいている、という思いを強くいたしました。お盆というのは先祖に思いをはせるとともに、なにやら〈自分〉という存在をも考えさせてくれるものです。それにしても、雪解けからこの八月にいたるまで、誰もお参りすることがなかった現実、さびしくまた情けなく思ったことでした。(Y)

〔海紅附記〕
 「逢ふことのなかりし兄や魂迎へ」という句は、八月前半の一句として「海紅句抄」に掲載されたものです。その感想として、このようなお便りをいただきました。Mさんの御了解を得て、謹んで御紹介いたします。
by bashomeeting | 2010-08-18 11:44 | Comments(0)