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 書簡中の句を追跡することから、蕪村とその時代を把握してきた2年ゼミの最終日に、「初」を題とする句を置き土産にしてもらった。以下はその記録である。


初富士を背に駅伝の襷来る      由美子
臘梅の初明かりして黄金色      由香
柏手の揃はぬふたり初詣       慧
今年また眠つてをりし初日の出    可奈子
熟睡で見逃してをり初日の出     綾香
初仕事お客様みな詣客        恵美子
ともかくも日本の夜明け初詣     絵美
初夢の後味悪し夜明け前       恵
テレビ見て初笑ひして料理待つ   香那実
送信のボタン押せない初便り     ふじ子
アメ横はいつも人混み初仕事     瀬奈
元朝のそれはまばらな山手線     承子
初空や抱負たくさん胸に秘め     彩夏
初夢と言えず二日の夜を待つ    木綿子
三日後のちよつと笑へる初便り   菜緒
初詣みくじの言葉あたたかし     百合絵
そつとのぞく郵便受けに初便り    千尋
まづ風邪を治せ治せと初祈願    迷亀(裕美)
不景気を脱する願ひ初詣      美奈
初詣知らぬ子の絵馬見て笑ふ   ともみ
初空の箱根駅伝続きをり       啓司
雲一つなき初空は頼もしき      辰一
のそのそと起きて眠たき初詣     絵里奈
運試しまづ福袋買ひに出る      杏梨
甘酒が好きで今年も初詣       茜
初詣に行けず寝込んでいる今年   美穂
初空に富士くつきりと故郷は      美加
新しい道がひらけて初明かり     つかさ
初日の出みんなに届く年賀状    愛
初空に星がいつぱい出てをりし   つかさ(早苗)
初売りに浮き足立つた人だかり   麻由
by bashomeeting | 2009-01-22 21:32 | Comments(0)

大学院講義番外篇

 十五日の大学院講義のこと。すでに先週の八日で、規定上の年間講義は終わっているのに、受講生全員が現れた。理由は単純、終わっていることを、教師も受講生も認識していなかったからである。なにもしないで別れるのもつまらないし、文子さんが提案していた句会体験の日にすることに…。四十分で、当季雑詠三句投句。吟行は校舎の屋上である。以下はその記録。句会終了後は席を喫茶店に移し、お互いの作品を批評しあって別れた。

  キャンパスに屋上ガーデン冬木の芽   文子
  学生といふあこがれにをり冬の空     同
  枯れてなほ空仰ぎをり冬の草       宏紀
  ベランダのシャツも震へて寒の内     同
  冬空を押し広げゆくホルンの音      芳恵
  福寿草結びの帯の晴着らし        同
  枯草に己が姿を重ねけり          加奈
  キーボード凍えて離す夜もありき     同
  病臥する祖父思ひだす寒さかな     大希
  木枯らしに吹かれ洗濯もの乾く      同
  屋上の風寒き日の四人かな       海紅
  マフラーはピンク乙女のうらやまし    同
  枯草を見に留守番を交代す        同
by bashomeeting | 2009-01-22 12:56 | Comments(0)

蕪村クイズ2

次のなかで、蕪村の句はどれですか。

古庭に鶯啼きぬ日もすがら
柳ちり清水かれ石ところどころ
夏河を越すうれしさよ手に草履
水桶にうなづきあふや瓜茄子
春の海終日のたりのたり哉
鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉
春雨や小磯の小貝ぬるるほど
埋み火や終には煮ゆる鍋のもの
蓑虫のぶらと世にふる時雨哉
牡丹散りて打ち重なりぬ二三片
斧入れて香におどろくや冬木立
二もとの梅に遅速を愛す哉
菜の花や月は東に日は西に
花いばら故郷の路に似たる哉
憂ひつつ岡にのぼれば花いばら
水落ちて細脛高き案山子かな
鍋敷きに山家集あり冬ごもり
牡丹切つて気のおとろひし夕かな
五月雨の大河を前に家二軒
蚊の声す忍冬の花の散るたびに
月天心貧しき町を通りけり
ゆく春や重たき琵琶の抱きごころ
遅き日のつもりて遠きむかしかな
几巾きのふの空のありどころ
白梅のあくる夜ばかりとなりにけり

【答え】すべて蕪村の句です。
by bashomeeting | 2009-01-20 19:29 | Comments(3)

たちまち句座に…

 十六日の研究会は、ふと思いついて、研究室での勉強をとりやめて、しばらく静養を続けているK先生の御見舞に出かけようということになった。
 訪問して、御無沙汰と新年の挨拶とをかわす。
 ……では、ひと句会。
という先生の提案に従って、十五分ほどのつもりが、一時間三十分の長居となってしまった。

  木枯らしの止んでをりたる見舞の日    海紅
  病室のたちまち句座に冬ぬくし       同
by bashomeeting | 2009-01-20 10:45 | Comments(0)

ろうばいの風

 ラジオで、宝登山の臘梅(唐梅)が三分咲きだという。ひさしぶりに行ってみたいと家人がいう。その宝登山で買ってきた茅屋の臘梅はどうかと見に出ると、三分咲きにはほど遠く、一輪か二輪がまもなく開きはじめるかといったところ。宝登山の梅は日当たりのよい斜面にあるので、風は寒くとも咲き急ぐのであろう。井本農一先生宅の庭を思い出した。先生は臘梅がお好きであった。

  日に風に透き臘梅の咲き揃ふ    小沼道子

  
by bashomeeting | 2009-01-20 10:30 | Comments(0)

塩ふりかけし如き雪

……川越の寒林を歩いていたら、一献酌み交わそうと約束していて、何年も果たせないでいた友人に出逢った。それで仕事を終えた後で落ち合い、もうひとりの友人を呼び出して、三人で酒を温めた。

 一月十八日の朝、こんな夢で目覚めると、茅屋の庭に塩をふりかけたような雪が降っていた。雪国に育ったボクはいろいろな雪を知っているが、こんなものは初めてのような気がする。

  電線の雪の落ちたる一文字    津田千三
  音もなく降る雪なれば恐ろしき   高木美雪
  吹雪く日は遠くの友へ電話かけ  安田町子
  深雪宿足あと家を一めぐり     高野素十
by bashomeeting | 2009-01-20 10:11 | Comments(0)

蕪村クイズ1(再録)

 蕪村ゼミの発表がすべて済んで、さて残りの時間をどのようにして遊ぼうかとクラス委員に相談したら、いろいろおもしろい提案があった。そのひとつに学んだことをクイズにして遊ぶのも有益という。ではまずボクから叩き台を示そうと宣言して、次のようなことを問うてみた。ちょっと基礎知識チェックみたいで、おもしろさには欠けるが、試みに紹介しておこう。

1蕪村はいつの時代に活躍した人ですか。(天明・安永・明和)
2蕪村の職業はなんですか。(俳諧師・画家・俳人)
3蕪村の郷里はどこですか。(大坂・摂津・毛馬)
4蕪村の姓はなんと言いますか。(谷・谷口・与謝)
5蕪村の俳号は何ですか。(宰町・宰鳥・蕪村)
6蕪村の俳諧の師匠は誰ですか。(巴人・宋阿・早野新左衛門)
7蕪村の画号は何ですか。(謝春星・謝寅・三菓軒)
8蕪村の門人は次の誰ですか。(几董・月渓・大魯)
9「北寿老仙をいたむ」とはどんな作品ですか。(和詩・俳詩・俳体詩)
10「 春風馬堤曲」という作品を解くキーワードは何ですか。(懐旧・薮入り・慈母)
11蕪村等の句会をなんといいますか。(三菓社・檀林会・写経社)
12蕪村の編著は何ですか。(寛保四甲子歳旦歳暮吟・此ほとり・夜半楽)

【答え】どれを選んでも正解です。選択肢のすべてが答えとして有効です。
by bashomeeting | 2009-01-16 23:03 | Comments(0)

  行く秋や抱けば身に添ふ膝頭   太祇

  It is over in autumn by today.
  When it holds my knee by myself,
  it seems to be a tender lover.       taigi

  十一月六日(木)の三限。今日で秋は行き、明日は立冬という日のゼミで「行く秋や抱けば身に添ふ膝頭 太祇」をパロって詩の第一行目とし、二行目以降を一行ずつ連想して、以下のような連句もどきの遊びをした。先週で四年生の発表が終わり、三年生の発表に入る前の中入りだが、私にすれば、連句の魅力を知ってもらう試みでもある。今回は、結果としてできたものは共有作品というふうに考えて、各行の下にいちいち作者名を記さなかった。見た目がウルサイので…。

  膝を抱いても

膝を抱いても淋しい
せめてお金があれば
温泉
日本酒でも飲んで
雪降り積もる下の家族
明日お嫁に行きます
月夜は馬車が出る
風に散り急ぐ桜一片
いえ、赤いランドセルですよ

参加者:山口真実・海保春花・佐々木かなえ・中原愛里・山本美南・海川なつき・海紅
by bashomeeting | 2009-01-11 18:16 | Comments(0)

七日粥

 土竜が出たと書いた七日は仕事で帰宅が遅くなったので、家に着いたときには家族の夕食がすんでいた。それでも粥の野菜にはやさしい歯ごたえがあった。

  薺粥噴きこぼれたる緑かな    伊藤  孜
by bashomeeting | 2009-01-10 11:26 | Comments(0)

雪が降る



  雪の降る日は何か読み何か書き    本岡歌子
by bashomeeting | 2009-01-09 19:17 | Comments(0)