海紅山房日誌

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わだつみのこえ記念館

 永野仁先生から手紙が来た。内容は「わだつみのこえ記念館 開館5周年特別企画展」の「中国との戦争と戦没学生」を学生に紹介してほしいというものだった。しかし、会期を見ると十一月四日(金)までで、あと二日の余裕しかなく、大学祭であるために学生に紹介する時間もなかった。残念。

〔わだつみのこえ記念館〕わだつみ会(日本戦没学生記念会)運営の記念館。開館日:月水金のみ開館/開館時間:1:30PM-4:00PM/入館無料。太平洋戦争の学徒出陣による戦没学生の遺稿等の資料を展示する。日本戦没学生記念会は反戦運動団体で、昭和二十四年(一九四九)、戦没学生の遺書を集めた『きけ わだつみのこえ』出版を機に結成。〒113-0033 東京都文京区本郷5丁目29-13赤門アビタシオン1階(東大教育学部向かい)/ Tel/Fax:03-3815-8571/E-mail:info@wadatsuminokoe.org/HP:http://www.wadatsuminokoe.org/
by bashomeeting | 2011-11-07 04:34 | Comments(0)

ちょっと二人旅

 日本文学風土学会で講演を頼まれて、十月二十九日(土)に金沢へ出かけた。懇親の宴にすこし顔を出すように言われたので、三十分ほど同席。
その後は自由にさせてもらって、もう一人のボクと二人旅をした。卯辰山で食事をし、城址や兼六園に遊び、東茶屋街を歩き、金沢港に足を伸ばして帰途についた。金沢には鈴木大拙館ができたということであったがバスで素通り。『おくのほそ道』も鏡花も犀星ともかかわらない、夢のような金沢であった。
by bashomeeting | 2011-11-07 03:37 | Comments(0)
 白鳥春彦編訳『超訳 ニーチェの言葉』はまだ売れ続けているだろうか。刊行直後の提灯記事を読んで飛びつきそうになったが、そういう貪欲な自分がイヤで、まだ読んでいない。飛びつきそうになった理由は、とっさに、ニーチェの基本概念であるニヒリズムと芭蕉の人生哲学が似ている気がしたからだ。つまり、芭蕉はそれまで当然のごとく思われてきた和歌伝統や中世の無常観にとっぷりと浸かったのちに、それらの価値体系を毀した人であったように思うのだ。毀したのちの芭蕉にシニシズム(冷笑主義)やヘドニズム(刹那的快楽主義)という悲観はなく、むしろ現世を肯定する諦観があるのだが、伝統という高い価値を崩壊させた点でニヒリズムの人ではなかったか。
 なお告白すれば、むかし難解ゆえに放置した『権力への意思』『ツァラトゥストラはかく語りき』や『この人を見よ』に対する劣等意識を克服しなければいけないと思い直したのかもしれない。だって、刊行後すぐに、〈きわめてわかりやすい〉と評判になっらから。しかし、これはすでに〈ニーチェ〉ではないと暴露しているようで、「超訳」の語にはどこかなじめない。
by bashomeeting | 2011-11-07 02:29 | Comments(0)
 十一月三日(木)、芭蕉会議でお世話をかけているN氏に久しぶりに会う。近況報告や、今後についての相談があったからだが、なかなかボクの方の時間がとれない。この日はたまたま大学祭の期間中で、文化の日であったことも幸いして再会が実現。N氏の招待で、第14回「伝承話藝を聴く会」(於深川江戸資料館、小劇場)で落ち合い、旅をテーマとする落語四題を聴いた。すなわち柳亭小燕枝「三人旅」「猫の災難」、桂藤兵衛「さんま火事」「蒟蒻問答」である。長屋の連中がたびたび煮え湯を呑まされている地主油屋に仕返しをする「さんま火事」は初めて聴いた。無住寺の坊主になる「蒟蒻問答」はなんど聴いてもおもしろい。

落語会が終わって、町はまだ日が残っていたので、海辺橋から門仲まで歩き、打合せを兼ねて夕食をした。ボクは最近金沢港で食べたガンド(イナダ・ハマチ)が旨かったというと、N氏は魚沼で食べた足の早いガスエビが絶品だったという。ガスエビをボクは食べたことがない。
by bashomeeting | 2011-11-06 17:33 | Comments(2)

頭脳の初期化

 数ヶ月ぶりに書斎の紙ゴミを整理した。次の仕事が、どこにどれほどあるか分からない状態なので、処分せざるをえない。これは、数ヶ月ぶりに、紙ゴミの振り分けができるほどの時間を捻出できた一日というふうにも言える。
 捨てる紙ゴミから、東京新聞のコラム「筆洗」の切り抜きがヒラリと舞った。いつのものか記録がないが、読んだ直後は保存のつもりだったのだろう。そう思った過去に敬意を払って一読すると、内容は以下のように要約できる。
 ……ギリシャのイソップ寓話。留守中に、牛に赤ん坊を踏まれてしまったヒキガエルの母親の話。母親は自分の腹をふくらませて、その赤ん坊を踏んだ動物はこんなに大きかったかったかい、と尋ねる。子どもたちは母親に「やめてよ。それ以上ふくらませないで。あいつの大きさに近づく前に、母さんが破裂しちゃう」と制止する話。
 そしてコラムは次のように結ぶ。〈生きとし生けるもの、それぞれの容量があるということ。どんなに豊富な水があっても、飲む者の体以上には飲めないのだ。情報の量と、それを飲み込む人間との間にも似たような関係があるだろう〉。
 読み直して、切り抜いた当時の気持ちがよみがえった。ボクの机辺が、まさにこのヒキガエルの母状態。書斎にあるべき空間も時間も、すでに飽和段階に入って久しいのかもしれない。情報がいくらあっても、それを整理思考する時空が奪われていては意味がない。思考の欠片である紙ゴミなど、きれいさっぱり捨てるべき時期が来ているのかもしれない。頭脳の初期化をすべき時が来ている。
by bashomeeting | 2011-11-06 16:58 | Comments(0)
◆ 第六回芭蕉会議の集い
 東日本大震災を、我が身の上の問題として考える時間を持ちたいという理由で延期していた、芭蕉会議の集いを下記の通りおこなうことにした。
 今回は 歌人・国文学者で、文芸評論家としても御活躍の島内景二先生をお招きする。テーマは北村季吟を視軸に据えて、近世の源氏文化と詩歌についてお話しいただく。この集いは公開ですので、どうぞ、会員以外の方もお誘い合わせの上、御出席下さい。但し準備の都合上、事前に芭蕉会議事務局(info@basho.jp)までお申し込みを。

◆ 日 時 平成23年11月27日(日)、午後2時から5時
◆ 会 場 東洋大学白山校舎6号館3F(6301教室)
〒112-8606 東京都東京都白山5-28-20
◆交 通 地下鉄(三田線白山駅徒歩5分。南北線本駒込駅徒歩8分)。
都バス(山の手線、巣鴨駅前から浅草雷門行き7分、東洋大学前下車)。
◆ 第1部 講話と講演(14時から17時)

1,芭蕉の「軽み」という志向         谷地 快一(14:00~15:00)
       (休 憩)
2,近世の源氏文化と詩歌          島内 景二(15:30~16:30)

◆ 第2部 懇親会(17時30分から19時30分)
会場:東洋大学白山校舎4号館 1階の「カフェ ステラ」(予定)
◆ 会 費 第1部 = 無料
懇親会 = 2,000円
※ 準備の都合上、出席のお申し出は事前にお願いします。
◆ 附 記 来聴歓迎。会員以外の方もお誘い下さり、有意義な時間をお過ごし下さい。
◆ 申 込 芭蕉会議事務局までメールにてお申し込み下さい。
芭蕉会議事務局
※必ず下記の必要事項を記入してください。※ 申し込み締め切り:11月20日
・名前
・第1部 出欠席
・第2部 (懇親会) 出欠席
by bashomeeting | 2011-11-01 10:09 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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