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海紅山房日誌

kaicoh.exblog.jp

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。

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 小糠雨をながめに外に出ると、玄関先にツバメの卵の殻が落ちている。ボクの小指の爪ほどの大きさ。無事に二番子が生まれたのだ。親ツバメが交互にやってきては巣の縁に止まり、かいがいしい。
 ところで六月の初めに巣立った六羽の一番子は、いまどこで何をしているのだろう。

  子つばめの深き朝寝や小糠雨   海紅
by bashomeeting | 2013-06-30 07:41 | Comments(0)
うそかまことかわからぬ言葉吐く人にどうともなれとあぢさゐの雨

〔解題〕中根三枝子歌集『蘇れ萬葉植物』(渓声出版、平25.4刊)。
by bashomeeting | 2013-06-29 20:03 | Comments(0)
   キリスト再臨
直ぐ来ると言ったあれから二千年来る氣ないならはっきり言って
千年も石よお前は黙って居る神は本当にあるのだろうか
戦争に国家命令出しながら素知らぬ顔の国は危うし
我国の国旗の色を貶めて赤い日の丸を人の血という
我国の国旗の色を貶めて白地の部分を人の骨という
国旗をば踏めよと教える教師あり皆沈黙す何に怯えて
原爆を落としてみたいニューヨーク夾竹桃咲く静かな真昼
命より尊いものは無いと言い牛肉を食む美味と言いつつ
人生は手品のようなものなのかある物が無く無い物がある
貧しさが宝物です父母がハモニカ呉れた焼け野が原で
私には家に帰れば三歳の腹を空かした妹マリコがいる
少年はこんな美味しい御馳走は妹と一緒に食べたいのです
年老いた継母を罵倒し恐れさせ地獄を見せた我は悪人
   いじめ自殺
父ちゃんが好きだったよと遺書にあり桜散りゆく春の夕暮れ
虐められ自殺した子が親にいうどうか父ちゃん泣かんといてと
一クラス三十人が良いというそんな先生一人でも無理
葬式に行って帰れば塩を掛けそんな事なら行かなきゃよいのだ
死ぬのなら言ってくれよと云うけれど言っているでしょ昨日も今日も
就職の氷河期なんて若者が同情よりも鞭を与えよ
番犬の首輪のごときネクタイを定年になってタンスの奥に

〔解題〕平光敬晴歌集『海 遥かなり』。内題「海 遥かなり」の肩に「亡き母に」とある。著者は昭和十五年生まれ。広島市在住。渓声出版、平成24年11月刊。
by bashomeeting | 2013-06-29 16:03 | Comments(0)
   母 よ
                      平光 敬晴
あなたは私が三歳の時
肺結核で亡くなりましたね
亡くなる少し前
私を一目見たいと
自動車の窓ごしに
道路の向こう側からでいいからと
あなたは妹に随分駄々をこねて
困らしたと言うじゃあありませんか
それだけで充分です

ありがとう

お母さん

〔附記〕平光敬晴著『海 遥かなり』(平24・11、渓声出版)は歌集であるが、冒頭に「母よ」という一篇の詩を掲げる。それで、歌の紹介に先だって示した。
by bashomeeting | 2013-06-29 15:58 | Comments(0)
 講演を引きうけて、黒羽へ一泊二日の旅をした。
 なすの257号で出かけて前泊し、翌日の句会の中入りに予定された講演をこなして、やまびこ216号で帰って来た。片道一時間足らずの旅なので、往復ともに車窓の景色をながめた。とりわけ往きは小山あたりでゲリラのような豪雨があって退屈せず、『トランヴェール』は読まずに持ち帰った。「山形の文化を育んだ二つの古道 水の古道 陸の古道」を特集していた。

 初日は那須塩原でHaさんが迎えてくれて、選者で招かれたMyさんと共に、『おくのほそ道』ゆかりの地を案内してもらった。Haさんは現役教師の時代から高名なアルピニストで、芭蕉の足跡を辿る旅を続けて、その方面の著書もある。事前打ち合わせの電話で、確かめたいところをうっかり話してしまったので、ボクのそのわがままを聞いてもらった形である。

 見学地は鍋掛宿(黒磯市)八坂神社の「野を横に」句碑(文化五年建碑の由)、那須塩原玉藻稲荷「秣負ふ」句碑他、稲荷北東約1キロの「狐塚之跡」(玉藻の前の古墳)、鹿子畑翠桃邸跡・墓碑、白旗城碑、「かさねとは」句碑(西教寺)、修験大正院跡、修験光明寺跡「夏山に」句碑である(この二寺のほかに芭蕉の時代にはもうひとつあった由)。ふだんは古蹟めぐりを好まないと言って蛙と遊んでいたMyさんも、このたびは喜んでくれたようだった。道々Myさんが、仕事をかかえて籠もる定宿が那須にあって、いつでも紹介してくれるという話をしてくれる。その地は、卒業生の企画で、いちど泊ったことのある『おくのほそ道』ゆかりの湯であったが、Myさんのいう宿であったかどうか、まったく思い出せなかった。

 この間、Haさん宅で冷たい茶菓のもてなしをうけ、本陣問屋であったという昔話や東日本大震災の記憶を話してもらった。玄関先の畑に咲いているニッコウキスゲや紅花をながめた。疲労回復によいと、揉んで嗅がされた柑橘の葉はスダチであったろうか、8の字のおもしろい形なので文庫本に挟んで持ち帰った。

                           海紅
  梅雨晴の空ひろびろともてなさる
  もてなしの一つ酸橘の葉を嗅げと
  露草にまぎれて狐塚とあり
by bashomeeting | 2013-06-25 10:28 | Comments(2)
梨を売る土間に置かれし台秤  小林恵美

〔附記〕本書は第十三回市川手児奈文学賞(同市手児奈文学賞実行委員会)の記録。 平成25年(2013)2月刊。
by bashomeeting | 2013-06-24 18:15 | Comments(0)
 平成25年6月8日(土)は白山句会で、真間界隈を歩いて喫茶室「つぎはし」さんを会場にさせてもらった(白山句会報第12号)。

                     海 紅
選挙ポスターは似合はぬ町薄暑
おきまりの美女伝説や町薄暑
滴りや手児奈は美女と言はれても
蚊を打つて嫌ひな人の句碑といふ
真間の井といひ緑蔭といひ拝む
吉田冬葉の故郷と聞き涼し
店の名も継橋といふ句座涼し
天井扇くるくるくるくる句座涼し
エビピラフ珈琲セット句座涼し
by bashomeeting | 2013-06-24 12:11 | Comments(0)
名所といひ古蹟とはいへ味気なくただ寺庭の浜木綿の花(市村宏・東遊)  
by bashomeeting | 2013-06-22 06:43 | Comments(0)
 中也の「帰郷」(『山羊の歌』)という詩は、「柱も庭も乾いてゐる/今日は好い天気だ/縁の下では蜘蛛の巣が/心細さうに揺れてゐる」と始まり、「あゝ おまへはなにをして来たのだと・・・・・/吹き来る風が私に云ふ」と結ばれていたはず。可もなく不可もない内容だと思いながらも、なんとなく詞章を覚えているのだから、十代のころにはそれなりにカブレテイタのだろうし、そのころ買った単行本も、探せば書棚のどこかにホコリをかぶっているのかもしれない。

 あゝ おまへはなにをして来たのだと・・・・・、吹き来る風が私に云ふ

 昨日はこれを念仏のように唱えているだけで、一日が過ぎてしまった。


  サラ・ヴォーン くちずさみつつ草を引く   海 紅
by bashomeeting | 2013-06-10 02:40 | Comments(1)

モジリ味◆面白い恋人

学会発表で大阪に行ってきたというIa君が「大阪新名物」と銘打った「面白い恋人」というお菓子をくれた。ゴーフレットだが、ことさら面白い味とは思えなかった。聞けばサッポロの「白い恋人」(石屋製菓)のモジリだとのこと。その面白さが売りなのだろう。

  早乙女の足を並べて昼餉かな  吉田君恵
by bashomeeting | 2013-06-04 15:43 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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