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 十月十一日はホテルに素泊まりして、翌朝は八時十分の「のぞみ」で名古屋へ。関西線に乗り換え、亀山でもう一度乗り換えて伊賀上野に十一時五十八分着。伊賀市からの芭蕉祭の案内状に「柘植の里 芭蕉ゆかりの史跡めぐりバスツアー」というのがあったので、紅花先生の「芭蕉柘植誕生説」をなぞってみようと考えたのだ。ボクは芭蕉生誕地研究に柘植か赤坂かという対立軸を持っていない。ただ、その生涯を知れば知るほど「柘植で生まれて、赤坂に育つ」と考えた方がよいと思うようになっている。柘植の人たちは紅花先生著書を引用しながら、まことに丁寧に案内してくれた。滞在二時間、電車で往復八時間というひとり旅だったが、それだけの収穫はあった。

【行程】上野公園ロータリー(上野城入口)→伊賀市役所→赤坂(芭蕉生家)→西明寺→上野車坂町→中瀬IC(名阪高速道、亀山・名古屋方面)→柘植IC(名阪高速道を下りる)→芭蕉翁生誕跡地(福地一族を祖とする)→萬寿寺(旧長福寺、福地・松尾家菩提寺)→芭蕉公園(福地城址)→帰途


by bashomeeting | 2014-10-24 17:22 | Comments(0)

白山句会◆神保町界隈

 十月十一日(土)の白山句会は神保町界隈の吟行であった。
 ボクは喫茶「さぼうる」の季節はずれの釣忍を眺めて学生時代を忍び、古書店を一二覗いて、駿台下に立ち止まっているeiさんに声をかけて、ひとり錦華小学校(現区立お茶の水小)に歩を進め、「明治十一年 夏目漱石/錦華に学ぶ」という碑を仰ぎ、漱石先生を同道して歩くことにした。錦華公園で、明大生と思われる二人の素人漫才の稽古を愉しみ、末枯と薄紅葉に憩い、錦華坂を下りて、遠くに笠間書院の看板をしみじみとながめて、句会場の「なにわ」さんに向かう。このあたりはよく歩く地域だが、いつもひとりだから飲食店に立ち寄ることは少ない。でも「なにわ」はふらりと腰を掛けられるお店のように思えた。翌日は日帰りで伊賀に行くので、さっさと帰途に就けばよいものをものを、例によっていつまでも秋の夜風にさまよう。神保町は裏切らない、まことに奥が深い。

古書店があれば歩をとめ秋の風
薄紅葉淋しくなりて腰を上ぐ
薄紅葉淋しと言ひて又歩く
末枯といふたまさかに揺るるもの
末枯の又うなづいてくれにけり
又逢へた又逢へた草紅葉行く


by bashomeeting | 2014-10-24 17:02 | Comments(0)
 十分にとは言えないが、今年は十五夜を、十三夜を、そして直前に教えられた月食も見ることができた。紅花先生遺語に、日常を忙しくしている人ほどよい句ができる、ヒマになったので俳句を始めましたという人はほとんどダメなものだ、というのがある。その意味では最近のボクはよい句を授かってもよさそうなものだが、どうも教え通りにはならない。先生の教えは、どれほど忙しくても三十分くらいは今日の自分を振り返る時間をつくりなさいというものであったろう。今年もあと三ヶ月をのこすのみ。一服の清涼剤をもとめて、忙中の閑にめぐまれたいと願っている。

  鉦叩聴いてをりしが寝付きたる  海紅


by bashomeeting | 2014-10-09 04:56 | Comments(0)
降りしきる雪に古人の貧しさを讃へたまひし師は逝きたまふ
紅花とふ俳号を虚子に賜りて風花のごとき俳句をなしぬ
あをぞらを自在に飛べる雪片のきよき墓標をなさむ紅花忌
北寿老仙をいたみて啼ける雉子なり師の学恩に報はざる身も

▶▶江田浩司歌集『逝きし者のやうに』の「村松友次先生を哀悼する」という章から。本書は平成26年(2014)9月、北冬社刊。塚本邦雄・山中智恵子・近藤芳美・北村太郎・多田智満子・村松友次・荒川修作・中川幸夫その他、作者の精神史を支えた古人を追悼する。その中に実父、そして与謝蕪村を含む。なお仮に歌集と紹介したが、集中に俳句2句、詩1篇があり。
by bashomeeting | 2014-10-04 08:14 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。


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