2014年 10月 24日
ひとり旅◆伊賀市柘植町の芭蕉
【行程】上野公園ロータリー(上野城入口)→伊賀市役所→赤坂(芭蕉生家)→西明寺→上野車坂町→中瀬IC(名阪高速道、亀山・名古屋方面)→柘植IC(名阪高速道を下りる)→芭蕉翁生誕跡地(福地一族を祖とする)→萬寿寺(旧長福寺、福地・松尾家菩提寺)→芭蕉公園(福地城址)→帰途
2014年 10月 24日
白山句会◆神保町界隈
ボクは喫茶「さぼうる」の季節はずれの釣忍を眺めて学生時代を忍び、古書店を一二覗いて、駿台下に立ち止まっているeiさんに声をかけて、ひとり錦華小学校(現区立お茶の水小)に歩を進め、「明治十一年 夏目漱石/錦華に学ぶ」という碑を仰ぎ、漱石先生を同道して歩くことにした。錦華公園で、明大生と思われる二人の素人漫才の稽古を愉しみ、末枯と薄紅葉に憩い、錦華坂を下りて、遠くに笠間書院の看板をしみじみとながめて、句会場の「なにわ」さんに向かう。このあたりはよく歩く地域だが、いつもひとりだから飲食店に立ち寄ることは少ない。でも「なにわ」はふらりと腰を掛けられるお店のように思えた。翌日は日帰りで伊賀に行くので、さっさと帰途に就けばよいものをものを、例によっていつまでも秋の夜風にさまよう。神保町は裏切らない、まことに奥が深い。
古書店があれば歩をとめ秋の風
薄紅葉淋しくなりて腰を上ぐ
薄紅葉淋しと言ひて又歩く
末枯といふたまさかに揺るるもの
末枯の又うなづいてくれにけり
又逢へた又逢へた草紅葉行く
2014年 10月 09日
見し秋を何に残さん3◆十五夜、十三夜そして月食
鉦叩聴いてをりしが寝付きたる 海紅
2014年 10月 04日
Requiem◆江田浩司歌集『逝きし者のやうに』
紅花とふ俳号を虚子に賜りて風花のごとき俳句をなしぬ
あをぞらを自在に飛べる雪片のきよき墓標をなさむ紅花忌
北寿老仙をいたみて啼ける雉子なり師の学恩に報はざる身も
▶▶江田浩司歌集『逝きし者のやうに』の「村松友次先生を哀悼する」という章から。本書は平成26年(2014)9月、北冬社刊。塚本邦雄・山中智恵子・近藤芳美・北村太郎・多田智満子・村松友次・荒川修作・中川幸夫その他、作者の精神史を支えた古人を追悼する。その中に実父、そして与謝蕪村を含む。なお仮に歌集と紹介したが、集中に俳句2句、詩1篇があり。