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 2014年 09月 12日のblog〈気ままな芭蕉散歩◆上野市駅前の芭蕉像〉で〈上野市駅前の芭蕉像の杖が、心ない人に折られたと聞いていたが、すっかり修復され、折から「これまでに経験したことのないような大雨」にも逢って生き生きして見えた〉と書いた。
 先日、AIさんがこの事件の顛末がサイトに出ていますよと教えてくれた(伊賀タウン情報ユー・サンスポ電子新聞)。それによれば「芭蕉像のつえ誤って壊」したのは「土木作業員の少年」ということである。
 すなわち「昨年5月10日の午後11時ごろ」、当時16歳の少年がイタズラで台座に登って、バランスを崩して杖につかまった際に折れた。平成27年2月27日決着。知らせを受けるまで、なにも知らなかった母親は謝罪の上「修復費用34万5600円を支払った」という。
 イタズラは思いのほか高くついたわけだが、このような失態の一つや二つは誰にも、つまりボクにもあるなあと思って寒気がした。少年も母親も、この失敗を何十年も引きずるのかと思うと気の毒な気もする。「心ないワザ」は、ときどき「罪のないワザ」に端を発したものだから。


by bashomeeting | 2015-03-30 10:05 | Comments(0)

 ブナ原生林  椎名美知子

篠突く雨
清冽な一筋のながれになって
ブナの木肌を急ぎ急ぎつたう

腐葉土はたちまち水をはらみ
つやつやとブナの若木
林のすべてが語り始めた

低地の沼では
妖精たちの舞い
霊気が他者の介入をはばむ

時雨が去って
林は微笑みとなって香り立つ
喧騒と宴の後に来るもの

育みやがて朽ち
次代に受け継がれ

ブナの高みの果ての碧
一時の青も永遠の青も同じかもしれない

→詩誌『沙漠』№276(平成26年12月)所載。発行者は平田真寿(〒802-0074北九州市小倉北区白銀2丁目1-5-302)。この詩を読んで、昨夏の旅で佇んだ「美人林」(ビジンバヤシ。十日町市松之山)を思い出した。変な名前なので、たどり着くまで想像できなかったが、丘陵に生い茂る樹齢約90年ほどのブナの群生地であった。驟雨と呼ぶには激しく長すぎる雨で、同行の多くはバスで雨止みをしたが、ボクは携行した小さな折りたたみ傘をひろげて、雨がせせらいで下る坂を登り、林間の沼を見下ろせるところで、キノコのように屈み込んだ。そして傘をはみ出た雨に下半身を濡らしながら、「腐葉土はたちまち水をはらみ」「林のすべてが語り始め」る声を聞き、「育みやがて朽ち」ゆく時間を思い、「一時の青も永遠の青も」同じであると感じていた気がする。2014年 09月 12日付の「湯呑みの素十句◆家持のゆかりのいで湯薄月夜 素十」というブログで書いた卒業生との旅のひとこまである。


by bashomeeting | 2015-03-03 05:47 | Comments(0)

「焚くほどは」脇起こし連句(一巡)

焚くほどは風がもてくる落葉かな      良寛
のど風邪治り戻る教室           波平
講義など聴く者はなし雪降りて       萌
ムサシと呼べば走り来る犬         由希菜
月天心晴れて居酒屋開業す         佳奈
秋刀魚枝豆だし巻きが好き         純平
萩揺るるコート出さうか出すまいか     北斗
兄弟二人舞浜にあり            真也
センター・オブ・ジ・アースやばいやばいよな  七海
野球すなはち青春と言ふ          莉沙子
タイガース契約を機に婚約す        小百合
大安売りのまづいタコ焼き         竜
寝そべれば波音近し夏の月         幹大
母の笑顔に似たる向日葵          恵祐
スーパーのバイト一年ちよつとして     大輔
卒業の日に引つ越しをする         淑恵
友人の故郷に来て花明かり         智美
枕に聞くや春の川音            祐也
朝食に摘んだばかりの蕗のたう       岳

→平成26年度俳諧ゼミ恒例の「初めての連句」。良寛の句を立句に一巡。連衆は関口波平・金子萌・小川由希菜・原賀佳奈・山本純平・神谷北斗・中村真也・豊田七海・矢郷莉沙子・今崎小百合・浅野竜・高田幹大・澁澤恵祐・中田大輔・柴淑恵・山田智美・小林祐也・高橋岳の18名。


by bashomeeting | 2015-03-02 17:37 | Comments(2)