2018年 09月 30日
姿情を求めて12◆教えてはいけない
俳諧は教へてならざる処あり。よく通ずるにあり。ある人の俳諧はかつて通ぜず。ただ物をかぞへて覚ゆるやうにして、通ずるものなし。(土芳『三冊子』)
▶▶咀嚼すると「俳諧は教えればうまくなる世界ではなく、自分で到達する世界である。ある人の俳諧は少しも読者に届かない。その理由は、ものを数えるように、理屈でわかろうとして、感じようとしないから。これでは俳諧をたしなむ意味がない」ということか。
2018年 09月 11日
姿情を求めて11◆自分を愛してはいけない
靴下のかたちに折れて野分去る 海紅
▶▶『たしなみ俳句会報』44号(平成30年9月)より転載。