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海紅山房日誌

終戦記念日◆霊あらば親か妻子のもとに帰る靖国などにゐる筈はなし  市村 宏(『東遊』)

 豚や牛やニワトリを、食べるために養い、殺し続けているのだから、せめて人間は人間を殺すことだけはしないこと。これっぽっちの人道を、世界はどうして達成できないのだろうか。
# by bashomeeting | 2021-08-15 11:26 | Comments(0)

紹介◆日本文学研究ジャーナル(No.18)

 『日本文学研究ジャーナル』(No.18)をいただいた。「気鋭の日本文学研究者責任編集」と銘打つ季刊誌で、今号は佐藤勝明・中森康之両氏の編集。すなわち、「蕉門と蕉風」を特集する。(株)古典ライブラリー発行。
 内容はまず堀信夫先生の巻頭エッセイ〈『田舎の句合』『常盤屋の句合』の再評価〉を置き、中森康之〈「蕉風」の眩暈 ─「芭蕉流」という視点から見えるもの─〉、佐藤勝明〈蕉門の付句 ─芭蕉・其角・支考と元禄俳諧─〉、稲葉有祐〈「贈晋渉川先生書」再考 ─其角と不易流行をめぐって─〉、福田安典〈門・風の倫理〉、川平敏文〈洒落・平淡・かるみ ─蕉風俳論と宋代詩論─〉、髙井悠子〈芭蕉晩年における伊賀蕉門の役割 ─俳諧理念の模索と人材育成─〉、金子はな〈惟然と芭蕉俳諧の理念 ─俳論「詼諧非芸」の意義─〉、伊藤善隆〈『蕉門格外弁』の検討 ─蕉門探求の一階梯─〉、寺島 徹〈中興期俳諧の「蕉門」史観についての一考察 ─吉川五明の『小夜話』を手がかりに─〉と壮観。早速巻頭エッセイから読み始めたが、なかなか濃い。エッセイの語義には論述(論説)の意があるから当然ではあるが。
 岩波の『文学』、至文堂の『解釈と鑑賞』、學燈社の『国文学』等々が事実上の廃刊状態で、このところ研究誌に飢えている。今秋の読書の愉しみにしたいと思う。


# by bashomeeting | 2021-07-28 17:40 | Comments(0)

紹介◆連句年鑑(2021)

 大久保風子氏から令和3年版『連句年鑑』(日本連句協会、6月30日発行)をいただいた。今号には中名生正昭氏(ナカノミヨウ・マサアキ。俳号穂高)の「芭蕉と蕪村―未来に生きる名句」(南雲堂刊『芭蕉の謎と蕪村の不思議』からの転載)、吉田酔山氏(日本連句協会副会長)の「俳諧師のマニュアル『三冊子』」、そしてわれらが谷地元瑛子氏の「連句は文学、連句は祈り」という一文を掲載して圧巻。
 酔山氏を存じ上げないが、中名生氏は読売新聞の編集委員等を勤めあげ、現在は「無花果俳句会」(庵主海紅)のメンバー。
 そして、谷地元瑛子氏は芭蕉会議の仲間だが、実は「エア国際連句協会」の世話人代表で、外国の連句人と連句を巻く機会を持っていることを知る人は多くない。近代文学史上の連句の冷遇を知っている識者には、本誌の「連句は文学、連句は祈り」という文章はきわめて刺激的なものと映るであろう。
 一読を勧めたい。

  歳時記の解説のごと半夏生   海紅

# by bashomeeting | 2021-07-13 20:35 | Comments(0)

紹介◆五郎ワールド「根っこがあって花がある」

 無花果俳句会のF氏から、句会のメンバーに宛てて、読売新聞〈7月3日(土)〉記事の画像がE-mail添付で届いた。連載企画タイトルは「五郎ワールド」。言うまでもなかろうが、「五郎」とは橋本五郎(評論家・ジャーナリスト・読売新聞特別編集委員)氏である。
 この日は「根っこがあって花がある」という題目の一文。そこに「美しい花をみて根っこを思う人は少ない」ということばを遺した加藤日出男(平29没。「若い根っこの会」創設者)、大蔵省(現財務省)主査時代に日本育英会創設に骨を折った大平正芳(昭55没、首相)とその上司である植木庚四郎( 昭55没。法相等歴任)、そして読売新聞で五郎氏の6年先輩の城山邦紀氏の四人のエピソードが綴られている。
 大平・植木が苦学の人であることはつとに知られているが、キヤマ・クニキさんも「新聞記者の原点」が「貧しい靴屋のせがれに生まれた」ことにある点で大平・植木につながる。詳細は新聞記事にあたっていただきたいが、要約すれば〈人生の根っこである子ども時代の貧しさが、こうした人格者を生みだした〉ということか。
 ところで、このクニキさんは俳号九天、われらが無花果俳句会のメンバー。それで、全員がこの記事を共有できたのである。ボクはその礼状に〈「五郎ワールド」を読みました。若い根っこの会、日本育英会、そして組合委員長の「靴屋の息子さん」のお話に自分の生い立ちを重ねて胸があつくなりました。私も「教員を十五年勤めあげれば、奨学金の返済は免除される」という日本育英会の理念に飛びついて救われた貧乏人でありました〉としたためた。

  荒梅雨と聞けば美し人家の灯   海紅

▶▶これはメールに添付された新聞の画像をもとに書きましたが、ネット上に「読売新聞オンライン」なるサイトがあって、紙ベースの購読者以外も、容易に読める時代であることがわかりました。「五郎ワールド」「根っこがあって花がある」などで検索されるとたどり着くと思います。

# by bashomeeting | 2021-07-11 12:31 | Comments(0)

紹介◆中川四明の『四明句集』(ふらんす堂)


 噂に聞いていた中川四明の『四明句集』(ふらんす堂、R3.7.1)をいただいた。坪内稔典さんの大阪俳句史研究会の編になる。
 四ヶ月前に根本文子さんの労作『正岡子規研究―中川四明を軸として―』(笠間書院)が出ていて、なんだか時代が四明を欲している気がして嬉しい。
 四季の句を二句ずつあげてみます。

    春雨の音の嬉しき幕間かな
    物かはと女わたりぬはるの水
    涼しさや鑓水に灯の走りゆく
    笠二つ一つは立ちぬ田草取
    後から猫が鳴きけり秋の暮
    菊の香や石器あつむる考古癖
    古本をさがしてあるくこはるかな
    鉢叩応仁の乱過ぎしより

 イイ句ですね。

 

# by bashomeeting | 2021-07-06 17:37 | Comments(0)

芭蕉会議、谷地海紅のブログです。但し思索のみちすじを求めるために書き綴られるものであり、必ずしも事実の記録や公表を目的としたものではありません。
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